夏といえば、「夏フェス」野外の音楽イベントが全国各地で数多く開催されている。オートバイ業界でそれに位置する大型イベントと言えば「鈴鹿8時間耐久ロードレース」略して「8耐」だ。 FIA世界耐久選手権の第3戦。「8耐」は「世界選手権」なのである。 そんな8耐に熊本からエントリーしたチームの一つが「KUMAMOTO SMART DRIVER RACING TEAM」(以後スマドラRT)だ。 スマドラRTは完全なプラベートチームでメーカーからのサポートはない。ライダー3人は、プロのライダーではないし、メカニックもサポートするスタッフも皆、レースとは関係のない仕事を普段はしている。 メンバーがあつまった理由は「心粋」だけなのである。 |
グランドスタンドのペンライトが目立つようになる。午後7時30分がゴールの時刻。8時間から短縮され、6時間55分を走りきれるか?最後もうひとがんば り。前回は周回数が足りるかヒヤヒヤで何度も何度も計算をしながらゴールを迎えたが、(トップの周回数の75%をみたしていること今年は、トラブルでピッ トストップするシーンもなく淡々と、周回を重ねていたので、ドキドキ感はなかった。 そのころには、メディカルから福島さんもピットに戻ってきた。 スマドラRTは完走した。 残念ながら決勝の出走がかなわなかったラ・ベレッツァのクルーも、一緒になって#096を迎えてくれた。 鈴鹿の夏が、終わった。 んだが、その後、その日のうちに、スマドラRTのクルーのうち5人が、荷物満載のハイエース2台を運転して一路熊本へ帰った。8耐がおわって数時間後には、鈴鹿〜熊本10時間耐久を開始したのだ。 そのゴールには拍手と賞賛で迎える人々が、とくにはいなかった… もちろん、道中終始「スマートドライブ」だったことは言うまでもない。 |