


益田健至さん。株式会社Space agency 代表取締役会長
九州/熊本の人なら耳馴染みのある「アラセンハウス」はSpace agencyが手がけるブランド。
高級食パン「PANYA 芦屋」の熊本での展開もその一つ。
子供の頃最初にバイクを意識したのはおじいさんの125cc 納屋に置いてあったものにまたがって遊んでいた。
バイクが登場するコミックも好きで、「サーキットの狼」で知られる池沢さとしのバイクマンガ「街道レーサーGO」や「よろしくメカドッグ」の作者、次原隆二が描いたバイクマンガも好きだった。

高校卒業と同時に上京。東京で終電を気にするのがイヤで免許を取りに鮫洲の試験場へ。
雑誌「バイカーズステーション」の個人売買のページで見つけたYAMAHAの90cc。新幹線に乗り静岡まで受け取りに行った。
ヤマハのSRV250を所有したことも。
世はレーサーレプリカ全盛だったが、スピードよりもファッショナブルなモデルが気になった。

26歳の時、地元熊本へ。その際は、フェリーを使ってバイクに乗って帰って来た。
戻ってからは商業施設や住宅展示場などを手がける。10年が過ぎた頃、独立。
2006年の創業当初から「アラセンハウス」があったわけではなく、2008年に店舗併用住宅の案件受注をキッカケに、住宅のベース、構造体からやりたいと、アラセンハウスがスタートする。
かっこいい家を、わかりやすい価格で。必死で集めた資金で建てたモデルハウスには、日に70組、80組の人が訪れた。
しかし、アンケートや連絡先を聞くことまで思いつかず、ただただ、建てた家を見てもらっただけの週末だった。このエピソードは今でも語り草となっている。

バイクに趣味で乗る発想はなく通勤の手段としてアドレス110やフリーウェイ250に乗っていた会社員時代。創業と同時にバイクは手放し、がむしゃらに走り続け会社は成長していった。
ある時、映画を観る機会があった。主人公が乗るバイクが記憶に残った。
通勤用のバイクのメンテナンスを頼んでいたショップ、ミスターバイクヤマベで、あの時スクリーンで見たトライアンフに出会う。
普通二輪免許では乗れないトライアンフ。
大型二輪免許を得るべく、テラバル自動車学校へ。
そこでのインストラクターの指導は、優しさ、厳しさ、丁寧さが備わっていた。時期的に雨の教習が多かったが、ストレスは少なく、振り返れば、あっという間だった。
大型免許を取得し、トライアンフでワインディングを走る。夢に見ていた景色だった。
その後、もっと気軽に乗れるX-ADVを増車。行き先や気分で乗り分けている。
現在は、BMW R1250GSの大幅カスタムが進行中。仕上がるのを待っている。
社員が会社の一番のファンになってくれる会社。未来図を描ける会社にしたい。
そして、バイク好きな社員さんたちとツーリングに行けたら。これが今思い描く夢の一つ。
